Fences & Wire Mesh for Public Works
公共・大規模事業向け工事
1. 用途によって違うフェンスの種類
防犯フェンス
(高尺フェンス・有刺鉄線付)
学校・工場・自衛隊施設など侵入防止が目的
防球フェンス
グラウンドや公園でボール飛散を防止(高さ10m 以上もあり)
落石防護柵・防獣フェンス
山間部や道路沿いで人や車を守る
仮囲い・仮設フェンス
グラウンドや公園でボール飛散を防止(高さ10m 以上もあり)
一言で「フェンス」といっても、設計思想がまったく違うんです。

2. 基準は“第一に安全性”
公共事業のフェンスは、国交省や自治体が定める「設計基準」に基づいて施工されます。
・風速 ○○m/s に耐える強度
・支柱ピッチ(間隔)は ○m 以内
基礎コンクリートの寸法が規定あり
数値で安全性が担保されています。
3. 長寿命化の工夫
大規模工事では、修繕コストを下げるために メンテナンス性重視 で選ばれます。
・溶融亜鉛メッキや樹脂被覆で「サビ対策」
・ボルト接合で「交換しやすさ」を確保
一部だけ取替えできるユニット式も多い。
50 年先も使えることを前提に設計されるケースもあります。


4. 高さ・透明性の工夫
学校の防球フェンスは10m を超えることも多く、転倒防止のため“控え柱” や“斜材”
を入れるのが鉄則。
公共施設のフェンスは「威圧感を与えない透明感」も重視され、メッシュタイプやグリーン色が多用されます。
5. 地域特有のフェンス設計

海沿い
耐塩害仕様(ステンレスや厚メッキ)

豪雪地
耐積雪強度UP&雪庇対策

獣害地域
防獣フェンス(イノシシ・シカ・サルごとに高さ・網目が違う)
場所によって“求められる性能” が大きく変わるんです。
6. 防犯は「登りにくさ」で決まる
公共施設では、防犯目的のフェンスに必ず工夫が入っています。
上部に有刺鉄線やY 字アーム
縦格子で足掛かりをなくす
外からは見えにくく、中からは見える「逆目隠し」構造
見た目以上に“登れない・壊せない” が重要です。
7. 維持管理と責任の所在
公共工事のフェンスは、設置後の維持管理責任が自治体や施設管理者にあります。
そのため、点検のしやすさ・補修部材の入手しやすさまで考えて設計されています。
【まとめ】
公共事業や大規模工事での金網・フェンスは、
「安全性・耐久性・地域特性・維持管理」 を徹底的に考えて作られています。
規模の大きさと基準の厳しさが大きな特徴です。